2010年3月 9日 (火)

生地のハナシ16 ~芭蕉風(ばしょうふう)シャンブレー~

衣 気まぐれ日記 “かわら版” を ご覧の皆様、こんにちは。
「生地のハナシ」16話目を 語らせていただきます。
今回の生地は【芭蕉風シャンブレー】


芭蕉という植物は、実芭蕉・花芭蕉・糸芭蕉と3種類あり、
糸芭蕉から 繊維を取り出して作られた素材。 それは『芭蕉布』と呼ばれます。


芭蕉布は、沖縄や奄美の代表的な 織物素材の一つ。
ハリがあり 肌に付くことがなく、とても風通しがよくて軽い、
暑さの厳しい気候に 最適な織物と言われています。Photo


そんな「芭蕉布」が、名前の由来となる衣の素材。
それがこの【芭蕉風シャンブレー】


たて糸に色糸を使い、よこ糸に晒した(さらした)糸を使い、
それらを 1本ずつ交互に織り込んだ基本的な組織「シャンブレー」。
糸染め織物でなければ出せない「霜降り」と呼ばれ 見る角度で表情を変える、

基本的な組織がゆえの 天然繊維の味が 存分に発揮される織り方なのです。


また その中にも こだわりの“衣の色”を。
「枷染め(かせぞめ)」と呼ばれる、特別な色表情を作り出すには

最適の染色方法で 染め上げられた2色のインディゴ糸を たて糸に、

そして 晒された物ではない 素朴なリネンそのままの色を よこ糸に。


そうして織り上げられた“衣のシャンブレー”
袖を通せば まるで色が語りだしているかの様に、

あなただけに見せてくれる 顔がある。 そんなオリジナル素材です。

じっくり 大切に、あなたの色に育ててあげて下さい。


【芭蕉風シャンブレー】により、仕立てられた作品は こちら。

パソコンの方 … 「芭蕉風 牡丹プルオーバー」

ケータイの方 … 「芭蕉風 牡丹プルオーバー」

2009年11月13日 (金)

生地のハナシ15 ~顔料捺染(がんりょうなっせん)~

気まぐれ日記をご覧の皆様、こんにちは。
今回は衣の秋冬ダウンジャケットにまつわる最終話、
“顔料捺染”のオハナシです。


生地を染めるものを 一口に「染料」と呼びますが、
大きく2つの染料があり、そのもう一つが「顔料」です。


「染料」は水などに溶ける性質があり、液体そのものに色がついている物。
一方「顔料」は水などに溶けきらず 小さな小さな粒子が浮かんでいるだけ。
水に色が付いたように見えても、時間が経てば沈殿し 水は透明感を取り戻します。


子供の頃を 少し思い出してみてください。
草花を摘み取って遊んだ手についた色、バケツで洗うと水はずっとその色のまま。
でも泥遊びをした手を洗ったバケツは、最初 茶色なのに時間が経てばPhoto
その泥が底にたまり、水は少し透けて見えていたのでは?


水に溶けない「顔料」で 服を染める。
ただ それだけ考えただけでも、時間が経てばたつほどに
色は均一になりにくく 難しそうな技法だな。と思うのですが、
その顔料染めを 衣の総柄を染める技法『手捺染』で染め上げた生地が
“顔料捺染”なのです。


気温や湿度、わずかな環境変化で 簡単に性質・色を変える
この顔料という ちょっと意地悪な染料に、職人も かなり悩んだそうです。
時間との勝負、なのに 丁寧に刷らないと均一に色が付かない。2
慎重にしすぎて時間を かければ かけるほど、色が変化する。
そんな試行錯誤の末 出来上がった素材です。


時々 いたずらに顔料の気が変わった瞬間があったのでしょう。
1着1着少しずつ 色が微妙に異なって見えるのは、だからかも知れません。


この秋冬、ダウンジャケットのみならず

様々な作品に“顔料捺染”で作られた素材が登場しています!
ぜひ、この技法の奥深さを着て 味わい、育ててやって下さいね。


※2009秋冬 “顔料捺染”素材が使われている主な作品

  「月下美人ダウンジャケット」 「隠れ竹空軍ジャケット」 「竹キルトジャケット」


  ケータイからはこちらから

  「月下美人ダウンジャケット」 「隠れ竹空軍ジャケット」 「竹キルトジャケット」

2009年10月29日 (木)

生地のハナシ14 ~ ダウン & ウェザークロス ~

気まぐれ日記をご覧の皆様、こんにちは。 前回より少し間をあけて

しまいましたので、今回はちょっと長めに 語らせて頂こうと思います。


昨年 衣で初登場を果たした“ダウン”。 お初では 袖なしのベストとして登場し、

言うまでもなく 衣スタッフも こよなく愛する1着になりました。


そもそも“ダウン”とは、水鳥の胸部に生える 小さな元羽軸(もとうじく)と、
その先から延びる羽枝(うし)からできている綿毛のこと。
さらに この羽枝の数が多く 産毛が残り、タンポポの綿毛のような 形をしたものが

ダウンボールと呼ばれるそうです。


ダウンボールは柔軟性があり軽量で、多くの空気を含み 保温性に優れているので、

寝袋などの保温性が必要とされる物の中綿として、

得に寒冷地で活動する人々に愛用されていました。


そんなダウンが今年の衣には ジャケットとして登場!
軽いダウンを包んでいる素材は『ウェザークロス』と呼ばれる物。
ウェザーは「天候」という意味ですが、なぜ そんな名前が与えられたのでしょう・・・?


それは まだ、この世の中に防水機能というものが 生まれる前のお話。


衣類の素材が 主に綿であった頃、その吸水性のある綿で
いかに雨露から体温を奪われる事を防ごうかと考えた人々が、
組織を とても高密度に織り上げ、水分が しみこみにくい様にした事によりPhoto
あらゆる環境に適した素材が生まれました。
後に『全天候型』とも呼ばれた事が、この素材の始まり。


そんな生地に 衣 こだわりの染め“玉虫染め”を施し、
今回のダウンジャケットは 本当に 特別な色合いになっています。


実際に見てみると、その色に 吸い寄せられるように見入ってしまい、
着てみると 体を 優しく覆ってくれている感覚を覚えます。
ぜひ一度は その感覚を体感してもらいたい。そんな1着が出来上がりました!!


それでは、次回は その魅力に やみつきになってしまう
“玉虫染め”のハナシをさせて頂きます。お楽しみに!!


※衣各店には このダウンジャケットが入荷しています。

  話の続きが 気になる方は、ぜひお店にいらして下さい。語らせて頂きます。

  オンラインショップにも、近日登場予定です! 楽しみにしていてください!!

2009年9月18日 (金)

生地のハナシ13 ~刺し子織~

気まぐれ日記をご覧の皆様、こんにちは。
秋になり、衣 には カタログにも掲載されている作品達が

顔を並べるように なりました。 この秋・冬と、衣作品には また新しい素材が

登場しています。そんな新作達にまつわる 生地のハナシをさせて頂きます。


今回は“刺し子織”。  織?と気になられた方も おられるかも知れませんね。


“刺し子”といえば…、
お馴染み 手作業で1針1針糸 を刺し 模様を作り出す『手刺し子』。
古い藍布を何枚も重ね、補強の為に縫い合わせた物、
津軽のこぎん刺し』『南部菱刺し』等が代表的です。Photo


“刺し子織”とは、経糸(タテイト)と横糸の交差の中に
太い刺し子糸をあわせて その模様を表現した物。
経糸に太い刺子糸を加えたものを「たて刺」(たて二重織)、
緯糸に太糸を加えたものを「よこ刺」(よこ二重織)と言うそうです。


補強・保温・装飾 とその目的は幅広く、
今でも打ち込みの強い“刺し子織”ができる織機は少なく、大変 貴重な素材なのです。


糸の凸凹がしっかりと出ている為、
藍染めの場合 着込んだ時の凸部分に“あたり”がつきやすく、顔料により染めた場合、

凹の深い所に染料がたまり、その部分の色は濃くなり 表情を作り出すのです。


この秋 登場の『道着パンツ』には、そんな“刺し子織”の素材が使われています。
染めをかけた時の表情のおもしろさを出すため、2度も染めを入れた 衣 謹製の1本。
ぜひ、その目でじっと見つめてやってください。
見るほど、着るほどに やみつきになりそうな素材です。


『刺し子』については 別のおもしろいハナシがありますので、
また別の機会に お話しさせて頂きますね。


※ケータイから『道着パンツ』へは、こちらから。

2009年4月15日 (水)

生地のハナシ12 ~カノコ~

気まぐれ日記をご覧の皆さま、
こんにちは。
今回のおハナシは “鹿の子(かのこ)”。


鹿(しか)の子供にある 背の白い斑点に似た模様のP1430831 編み方の総称を

そう呼ぶそうです。春から夏にかけて よく着られるポロシャツ。
そのアイテムに使われる 代表的な素材が“鹿の子”。


表面が凸凹になっているため、糸の盛り上がりによって得られる

サラリとした肌触りや、特徴的な網目による 風通しの良さが特徴なのです。


ポロシャツというものは、もともとは イギリスのポロ(馬に乗って行う)競技の

ユニフォームが 原型で、その後テニスや、ゴルフのウェアに用いられ、
歴史を重ね 今の様な お洒落アイテムとなったのだとか。


この春、衣にも “鹿の子”素材の ポロシャツが お目見えします。
少しだけ、この素材のことを知ってもらい 着てもらえれば と思います。

2009年3月 4日 (水)

生地のハナシ11 ~リサイクルコットン~

気まぐれ日記をご覧のみなさま、こんにちは。
今回は「リサイクルコットン」についてのお話です。


衣でも度々登場する素材で、
本当に“衣らしさ”を表現するのにふさわしい素材ではないでしょうか。


そもそも綿の繊維は同じ種類、同じ産地であっても 一本一本少しづつ長さが違います。
その長さの異なる物同士をムラのないきれいな糸に紡ぐ時、
どうしても出てくるはみだし者。


これらは<落ち綿>とか、<クズ綿>と呼ばれるのですが、
こんなはみだし者達をもう一度集め、ひとつにまとめ、
紡がれた物が「リサイクルコットン」と呼ばれるものになります。


1本1本の繊維が短く、紡績するのが大変で手間がかかる為、
普通は焼却されてしまうのだとか…。P1370542


<生成り>色に見られるポツポツと黒い点は、綿カスの名残。
古寺の昔から使われ続ける“襖(ふすま)”の様な顔に
“衣”は魅せられ、漂白することなくわざと残しています。


とても素朴な表情としなやかさは、この素材固有の物。
衣では今までも取り組んできた様に、
これからも使い続けられる素材となるでしょう。

2009年2月25日 (水)

生地のハナシ10 ~プレーティング~

気まぐれ日記をご覧の皆様、こんにちは。
今回は「プレーティング」について綴らせて頂きます。


天竺(Tシャツ生地)や裏毛と同じ“編み物”の仲間で、通常1本だけ通す針に、

2本の糸を同時に引き入れながら編んだ生地を 「プレーティング」と呼びます。

“二重臼(にじゅううす)”とか、“添え糸編み”“くるみ編み”とも呼ばれるそうです。


上質な生地感と、しっとり馴染むような着心地が特徴で、
この春、衣が使うプレーティングにはもう一つ!最大の特徴があるのです!!


それは何かと言いますと…、“色”。01kd01g2_l_3


同時に引き込む2本の糸を全く別の色にしておく事で、
一枚の生地の表裏が、全く別の色に仕上がるのです。


これはプレーティングが<表側に出る糸>と、<裏側に出る糸>とを、
きれいに分かれさせる事ができる編み方だから生まれた表現。01kd01g_l_3


さらに、ふわっと柔らかく編んでいるので、

糸と糸の隙間から反対側の色が少し見え隠れ。
-廓(くるわ)-をイメージさせる色合いに仕上がりました。

2009年2月 6日 (金)

生地のハナシ9 ~硫化染【りゅうかぞめ】~

気まぐれ日記をご覧のみなさま、
こんにちは。
今回は「硫化染」について語らせて頂きたいと思います。


 “生地”のハナシなのに“染め”!? 01jk01g2_1
と思われる方もおられるかも知れませんが、
“染め”も生地にとっての大切な要素のひとつです。
 同じ生地でも色によりその表情は違い、
それが個性につながるのです。


 そもそも藍染は染液から出したあと、01pt04f2_1
空気に触れる事で発色するのですが、
染色に時間がかかり、色落ちが強いという
人からは嫌われがちな一面を持っています。


 それを改善しようと生み出された“染め”が
「硫化染」なのです。02jk01ag_1


 代表的な物に“消防袢纏(はんてん)”等があります。
藍染が“濃紺”から“淡い水色”に冴えていくように、
消防袢纏の、炭の様な漆黒も、
燃えた後に残るはかない灰の色の様に
時間と共に元色とその淡色が共生した色へと姿を変えます。
きっと育てる楽しみを持つ一着になるでしょう。

2009年1月22日 (木)

生地のハナシ8 ~重ね~

気まぐれ日記をご覧のみなさま、
こんにちは。
久しぶりに生地にまつわるお話を綴らせて頂きたいと思います。
今回のテーマ・・・それは生地の「重ね」です。


 
日本において「重ね」は古くから、
その時代や地域・文化にあわせ、私たちが着る衣服の中に取り入れられてきました。
例えば、着物。P1360549
色と色が、重なりあいながらもお互いを引き立たせ、
息をのむ美しさを見せる、奥深き伝統衣装です。
それは、狂おしい程鮮やかに、時になまめかしく。
・・・美しさの奥に潜んだ艶っぽさは、
今の時代に生きる私達をも魅了します。


そして、時は流れ 現代。
そんな「かさね」にまつわる生地が使われた長袖シャツ商品が、今春お目見えします。
それは、【オーガンジー】と【ボイル】と呼ばれる薄い2種の生地をP1360511
重ねて作られたシャツ。

透き通ったシャリ感のある生地に、様々な色を落とし込み、
それはそれは溶けるような軽やかさと妖艶さを表現致しました。
(この生地がオーガンジーと呼ばれる素材です。)
そして、その背景には無地のボイル生地。
こちらも肌ざわり抜群の薄手のシャツ生地です。


今期の衣のテーマと併せて是非お楽しみに していて下さい!

・・・2009年春夏テーマは≪郭-くるわ-≫・・・
そこからメージさせる柄、色、形、そして生地。
そんな中で、妖艶な着物を羽織り内側に秘める“色”を魅せる。
上記のシャツに、雰囲気がぴったり!
その他にも、鮮やかさと艶やかさが詰まった商品達が続々登場予定です。
是非是非お楽しみに!

2008年11月27日 (木)

生地のハナシ7 ~古布~

気まぐれ日記をご覧のみなさま
こんにちは。
今回も生地にまつわるお話しを綴らせて頂きたいと思います。


今回お届けする話題、それは・・・「古布」。
読んで字の如く、古い布、古い生地の事です。
けれど、一言で「古布」と言っても、その種類は様々。
華やかな着物生地も、(夏のアロハが代表格です!)

鮮やかな青を表現する藍生地も、(部分使いや、ハンチング・
半天などの柄物はジャケットやコートに・・・。)
鯉のぼりや、前掛け(バッグなど小物から、ジーンズやジャケットの
リメイクパーツとして・・。)だって、古布の種類にあたるのかもしれません。

様々な種類と共に、その生地が生きてきた時代や地方、
使われてきた意図も、様々。
上に述べた藍の生地一つとっても、お布団用や簡衣類など
普段から身の回りにあったであろう藍生地から、
屋号やお揃いのマークが入った、気分も引き締まる半纏などの仕事着。
筒描きの生地には、用途よりも柄で楽しむ心意気も充分伺えます。


そんな「古布」という生地達が、衣の洋服に力を貸してくれるもの、
それは・・・柄や色・形など先人たちが残した文化という軌跡と、
物を大切に扱うという優しい気持ち。

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何年前、何十年前の生地から漂う目に見えない気配は、
様々な人の手に渡り、それでもここまで辿り着いた
“時間”を紡いだ奇跡の証拠。 時代の重みでもあります。


そんなご縁が、衣の洋服に舞い降りたのが「古布」生地を使った商品なのです。
これから先・・・時代は流れ、文化は変わり、私たちの面影だって
なくなってしまう頃が来た時、今目の前にあるこの「古布」達が、
更に尊い存在になっていますように。
そして、願わくば衣の洋服たちも 後人たちにとっての「古布」になりますように。

2008年11月 5日 (水)

生地のハナシ6 ~ふわふわ裏毛~

気まぐれ日記をご覧のみなさま
こんにちは。
今回も生地にまつわるお話しを綴らせて頂きたいと思います。


・・・今回は、ひとつの商品にスポットをあててみたいと思います。
その商品とは・・・「ふわふわ裏毛ショールプルオーバー」。

“ふわふわ”という響きからも、その生地が持つ柔らかさや
優しさが伝わってくると思います。
 和歌山県にある編み工場で編まれたこの生地。
糸と糸との間に含まれた空気は ふんわりと生地を構成し、
優しい肌触りを作ってくれました。
何年経っても、何十年経っても、その温もりは生地と共に。
是非、たくさん着込んで頂きたい一品です。

そして、生地に隠された秘密がもうひとつ。6_2_2
一見、無地のインディゴ生地に見えるのですが、
実は・・・二色の“青”が、この生地には隠れているのです。
使われたのは、微妙にトーンの違う二本のインディゴの糸。
時が経ち、それぞれが色を落としていった頃、
また違う見え方をこの生地はさせてくれる事でしょう・・。

それは・・・たいせつに、永い時間を過ごして頂いた方に捧げる、
インディゴ生地からの小さな小さな贈り物。
ストライプの様に、濃淡のついた二色の青が顔を出すのを
静かに待っています。


 やわらかく着込んで育った生地と、表情を変える生地。
二つの楽しみを詰め込んだ、「ふわふわ裏毛」のご提案です!
6_2 

2008年10月28日 (火)

生地のハナシ5 ~別珍~

気まぐれ日記をご覧のみなさま
こんにちは。
今回も生地にまつわるお話しを綴らせて頂きたいと思います。


今回のテーマは「別珍」。
この言葉を聞いて、まず浮かぶのは・・そうスカジャンですよね。
言葉の意味は解らずとも、手で覚えてきたこの感覚。
秋が過ぎ、冬を迎える前に 妙に懐かしく思えるこの手触り。
きっと、皆様も ジャケットや帽子など、一着は身の回りに
この「別珍」が潜んでいることでしょう。


ところで、この「別珍」、何の糸で出来ているかご存知ですか?
以外?!かもしれませんが、“綿”なんです。
この光沢が、この滑らかさが、そうは思わせないのですが、
紛れもなく・・綿。
綿のパイル織物(タオルの様に細かい糸がループになっているもの。
+そのループを切断して毛羽をつくったもの。)の一種です。
本当に、様々な顔を持っているのですね。綿は。


肉厚なので、着ていてもとても暖かく、手触りも滑らか。
色味の深さも特徴です。見る角度により、色に奥行きが出てきますよね。
光沢感が、高級感も与えます。
こんな理由で、「スカジャン」という特異な文化は、
この「別珍」の上に これまで息づいてきたのかもしれません。
そして、おそらくこれからも・・・。


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2008年10月23日 (木)

生地のハナシ4 ~ワッフルクロス~

気まぐれ日記をご覧のみなさま
こんにちは。


今回も生地にまつわるお話しを綴らせて頂きたいと思います。
今回のテーマは「ワッフル」。
(※正式には、「ワッフルクロス」というそうです。)
何だか、あまくてフワフワしたイメージが この言葉から
伝わってくる方もいる事でしょう。


・・・けれど、あながちそれも間違いではありません。
その名の通り、焼き菓子のワッフルのような凹凸が特徴のワッフル生地。
表面が四角形の“ます形”をなしているものが多く、凹凸の編み目が
縦や横に ほどよい伸縮性を与えてくれます。
加えて肌触りがよく 通気性も高い為、毎年秋先や春先には
Tシャツの上に羽織るのにちょうどいいのかも・・。
また、先ほど申し上げた「伸縮性」が、体への馴染みをよくし、
型崩れもしにくい生地になっております。


衣でも、毎年どこかで必ず登場するこの生地。
“着易くて合わせやすい”、この生地が持つ魅力は・・・
あまいお菓子の様にクセになってしまうものかもしれません。
Photo


2008年10月12日 (日)

生地のハナシ3 ~ジャガード~

気まぐれ日記をご覧のみなさま
こんにちは。
今回も生地にまつわるお話しを綴らせて頂きたいと思います。
今回のテーマは「ジャガード」。


この「ジャガード」という名前、あまりご存知でない方も
いらっしゃることでしょう。
それでは、右下の画像をご覧下さい。
この桜の柄は、生地の上からプリントをしたものではありません。
もちろん、抜染でもありません。
そう、生地を作る段階で 柄を構成していくのです。
これが「ジャガード(ジャガード編み機)」です。


使われるのは、二色の糸のみ。(裏毛の場合は、3本使う場合も。)
桜のデザイン通り、規則正しく二本の糸が交差していきます。
一本の糸なら、普通の糸と糸。
けれど、その糸達がパズルの様に組み立てられた時、そこには
紙に描いた絵と同じ様なデザインが浮かび上がってくるのです。
柄の細かさに比例して、増す難易度。Photo
配色の加減も重要問題です。
正に、「編み機」と「糸」と「職人さん」の共同作業。
編み機から生地を下ろした時、きちんと並んだ柄は美しさを称え、
その生地が洋服や小物となる事に わくわくと胸が躍りだします。


生地が出来るまでの長い時間を、長い戦いを、長い挑戦を、
是非生地から感じてみて下さい。

2008年10月 5日 (日)

生地のハナシ2 ~ジンバブエコットン~

気まぐれ日記をご覧のみなさま
こんにちは。
今回も生地にまつわるお話しを綴らせて頂きたいと思います。


今回のテーマは「ジンバブエコットン」。
前回のインディゴ撚糸同様、衣の商品では毎シーズン登場する生地です。
お店でご購入した洋服に、緑のシールが貼ってあるものをご覧の方もいるはず。
そこには・・こんな言葉が。
「ジンバブエ綿はアフリカの大地の恵みを受けて育てられる、
 自然からの贈り物です。」
この言葉が持つ真実。
それは、機械を使わず すべて手摘み収穫を行うところから始まります。
これにより、収穫時の損傷や不純物の混入が少なく、白度に優れ、
繊維の均整度も高い“綿”が生まれるのです。
これだけで、何だかとてもいい生地の様な気がしてきますよね。


では、実際の着心地はいかがでしょうか?
・・・このジンバブエコットンのTシャツは、長年愛用して頂いてこそ
その真髄を感じて頂けるものだと思っています。
もちろん、着始めの印象も、しっかりとした生地だと感じて頂けるでしょう。
けれど、洗って、着て、洗って、着て・・を繰り返し、
繊維が充分な慣れを感じた頃、もっともっとこの素材は
“優しさ”を発揮します。
事実、この素材を衣が使い始めて今年で約10年、
約10年前にジンバブエコットンのTシャツを購入して頂いた方が、
今でも変わらず着て下さっている光景を何度か目にしました。
古株のスタッフにも、何年越しかの愛用者がいることでしょう。


やわらかく、ふくらみのある独特な風合い。
風に吹かれ、洗いざらしのTシャツに袖を通す喜び。
是非、一枚のTシャツと長い時間を過ごしてみて下さい。
Photo

2008年9月28日 (日)

生地のハナシ1 ~インディゴ撚糸~

半袖、長袖 共に、衣の定番生地となっている「インディゴ撚糸」。
着応えのあるずっしりとした生地と、お洗濯や着用する度に変わる
色落ち加減が特徴です。

「糸を撚る(よる)」という行動から名付けられたこの撚糸という生地。
撚るとは、ねじりあわせること。紙などの「こより」という使い方や、
「よりを戻す」などという言い回しも、“撚る”からきているそうです。

では、なぜ撚るのでしょう・・。
その目的は、一本一本の糸として強度を高める為。
そして、その糸が集まって 丈夫な生地が出来るのです。
更に、衣ではこの糸に鮮やかなインディゴ染めを。
(※黒鉄は、更に染めの回数を増やして深みを付けています。)

この、丈夫でしっかりした生地とインディゴ染料との組み合わせ、
私たちの身近にある ある物とすごく似ていると思いませんか?
そう、ジーンズ(デニム)です。

その証拠に、この撚糸生地にも“アタリ”や“味”は付きます。
長年着込んだ洋服は、柔らかくふくふくとした生地に変身し、
袖口や首周りには、冴えた色落ち感が。
まさに“着る”ジーンズ。


何年経っても、何十年経っても、カッコよく着られる素敵な生地、
それが この「インディゴ撚糸」です。Photo

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